注文住宅で残したもの・見送ったもの|子育て家庭が予算内で選んだ理由

この記事を書いた人:こうた

注文住宅で残したもの・見送ったものを表した住宅と設備のイラスト 子育て世代の家づくり

注文住宅の打合せでは、「あったら便利」「せっかく建てるなら」と、希望が少しずつ増えていきます。すべてを叶えるのが難しくなって他の家庭の減額例を探しても、そこで見送られた設備が、自分には必要かもしれません。

私が家づくりで優先したのは、教育資金と老後資金を残しながら、払い続けられる予算に収めることでした。その中で自然素材や用途別の空間を残し、食洗機や広いベランダ、4LDKなどを見送っています。

選び分けた理由は価格だけではありません。食事の時間、洗濯物を干す場所、家で作業する時間。普段の暮らしを思い浮かべると、残したいものと、なくても対応できそうなものが見えてきました。

項目採用・見送り当時の理由
無垢床・漆喰標準仕様として採用素材への関心と、予算内で実現できる内容が合った
そとん壁外壁に採用手入れへの期待と、内外の自然素材の統一感
食洗機・浴室乾燥暖房機・浴室窓見送り食事や入浴の習慣、使用機会、費用や手入れを考えた
広いベランダ・4LDK見送り使う頻度より、必要な用途を優先した

※以下は、地域工務店で建てた私の家での選択です。標準仕様や価格は会社・商品によって異なります。また、設備への懸念は検討当時の考えであり、効果や削減額を示すものではありません。

この記事でわかること

  • 標準仕様を活かして残した素材と、比較して選んだ外壁
  • 食事・洗濯・入浴の習慣から設備などを見送った理由
  • 部屋数より用途を優先した間取りと、住んでから感じていること

教育資金と老後資金を残せる予算から考えた

家にどこまでお金を使うか。私にとって、その答えは家の中だけでは決まりませんでした。住宅費を払いながら、教育資金と老後資金も残したかったからです。

物価や教育費がどうなるか、将来の年金をどこまで頼りにできるか。先のことはわかりませんが、だからこそ「今なら払える」というだけで予算を決めず、継続して返済する余裕を持ちたいと考えていました。

とはいえ、家づくりの希望をすべて諦めたかったわけでもありません。収納はしっかり確保したい。検討途中から関心が高まった無垢材も、できれば取り入れたい。相談を重ね、予算内でも自分たちなりの家づくりができるとわかり、地域工務店の注文住宅を選びました。

振り返ると、残したものと見送ったものには、それぞれ違う理由があります。好みに合う素材が標準仕様に入っていたこともあれば、使う場面を思い描けず、優先順位が下がった設備もありました。一律に「高いものから削った」と整理するより、項目ごとに理由を分けたほうが、実際の選び方に近いと感じます。

自然素材は、標準仕様と外壁の選択を分けて考えた

無垢床・漆喰は標準仕様だった

採用した家では、無垢床と漆喰が標準仕様でした。素材には関心がありましたが、この2つは追加費用を払って変更したというより、好みに合う仕様がもともと含まれていた形です。

同じ「無垢床を採用した」という実例でも、標準で入っていた場合と、ほかの床材から変更した場合とでは、予算上の意味が変わります。私の実例も、まずその区別をつけて読んでいただきたい部分です。

素材を比べるときは、どこまでが標準で、どこから変更になるのかを仕様書や見積書で確認する。採用する場所と費用を一緒に見れば、素材名が同じだから費用条件も同じ、という思い込みを避けやすくなります。

外壁は手入れへの期待と素材の統一感からそとん壁を選んだ

外壁は打合せの中で選びました。ガルバリウムやサイディングも候補にあり、見た目ではガルバリウムも好みでした。

一方で、周囲と似すぎない外観にしたいという気持ちもありました。さらに、室内に使う自然素材と、外から見える素材にも統一感を持たせたい。そうして比べていく中で、手入れへの期待も含め、そとん壁に決めました。

見た目だけなら別の候補にも魅力がありました。それでも最終的にそとん壁を選んだのは、家の内側と外側をどうつなげたいかまで考えた結果です。長期的な維持管理については、当時抱いた期待と、製品ごとの手入れ方法・費用を分けて確認する必要があります。

暮らし方に照らして見送った設備とベランダ

食洗機は当時の使い方と費用への納得感から見送った

食洗機について考えたとき、最初に気になったのは食事の時間でした。家族内で食事時間がずれやすく、一度にまとめて食器を洗う使い方を、自分たちの生活にうまく重ねられなかったのです。

予洗いにどのくらい手間がかかるのか。普段使う食器はどう扱うのか。当時はそうした点も気になっていました。使い方を十分にイメージできないまま費用をかけることに納得できず、採用を見送っています。

現在も食器は手洗いです。ただし、食洗機を実際に使い比べて決めたわけではありません。これは食洗機の良し悪しではなく、検討時の私たちが、費用に見合う使い方を思い描けたかどうかで出した結論です。

浴室乾燥暖房機と浴室窓は、使用場面と手入れを考えた

浴室乾燥暖房機は、日々の暮らしで使う場面をあまり思い描けませんでした。便利そうかどうかより、自分たちの生活で出番があるかを考え、見送った設備です。

浴室窓を見送った理由は少し違います。朝にシャワーを使う習慣がなく、窓を開ける場面も少ないと考えていました。使う機会が少ない窓のために、掃除や手入れをする箇所を増やすことにも積極的になれませんでした。

同じ浴室の選択でも、浴室乾燥暖房機は「使う場面を想像しにくい」、浴室窓は「使う機会に対して手入れが気になる」と、見送った理由は別々です。なお、窓の採否と必要な換気の確保も分けて考えています。

広いベランダは、使う頻度と維持の負担から見送った

広いベランダでBBQができたら、という憧れはありました。家を建てるときなら実現できる。そう思うと魅力的でしたが、年間に何回使うだろうと考えると、費用や維持の負担が気になりました。

洗濯物はもともと室内干しが中心です。日々の洗濯のために広いベランダが必要だったわけでもなく、優先度は次第に下がっていきました。

毎日使わないから削る、と決めたわけではありません。たまの楽しみにどこまで予算を使いたいかまで考えたうえで、私たちは広いベランダを見送りました。

部屋数より用途を優先し、収納と作業場所を確保した

4LDKを見送り、2LDKを基本に用途別の空間をつくった

間取りは家族計画から必要な個室数を考え、4LDKを見送りました。2LDKを基本にしながら、納戸、書斎、シューズクローク、ウォークインクローゼット、屋根裏部屋など、用途別の空間を確保しています。

個室を増やすよりも、何をしまうか、どこで作業するかを優先した形です。ここで挙げた空間名は自宅での呼び方で、居室数や床面積の法的な分類とは分けています。

不要な部屋や廊下を減らし、空間の使い方も工夫しました。1階の収納などの希望と、費用を抑える意図で選んだ総二階の計画から、リビングは2階にしています。この選択は気に入っています。

「何LDKか」だけでは、収納や作業場所にどのくらい空間を使っているかまではわかりません。私たちの場合は、個室の数を増やすより、部屋数に表れない用途を残すほうが暮らしに合っていました。

広さには手狭さもあるが、書斎は使っている

実際に住んでいると、手狭さも感じます。用途に合わせて空間を工夫できたことと、もっと広ければと感じること。その両方があります。

一方で、納戸の上につくった書斎は、夜の作業や勉強に使っています。リビングの一角にあるスキップフロア風の空間も気に入っています。部屋数を減らした中でも、使いたい場所を残せたことは、今振り返ってもよかった点です。

もちろん、用途別の空間を増やせば、家全体が広く感じられるわけではありません。それでも、限られた広さをどこに使いたいかという問いには、私たちなりの答えを出せたと思っています。

自分の家では何を残すか、見積もりと一緒に整理する

私の家づくりでは、標準仕様の素材を活かし、必要な用途の空間を残しました。設備や広いベランダは、想像した使い方や頻度、手入れ、費用への納得感をもとに見送っています。

同じ項目でも、家族の生活が違えば結論は変わります。迷っているものを一つ選び、次の4点をメモしてみてください。

注文住宅で残すものと見送るものを、4つの質問で整理する図
  1. 使う場面:いつ、何のために使うか。
  2. 代わりの方法:見送るなら、どのように暮らすか。
  3. 費用の変化:標準に含まれるか。変更で総額がどう変わるか。
  4. その後の負担:手入れや将来の変更について、何を聞いておくか。

使う場面は思い描けるけれど、費用差はわからない。そんな項目は、採否を急がず、見積もりで確かめる対象にしておけます。外した設備の金額だけでなく、代わりに必要になるものも含め、変更後の総額を尋ねると比較しやすくなります。

住まいるダイヤルの建築主への説明に関する案内では、設計変更や追加工事の内容を書面に残し、見積書を示して建築主の承認を得てから着手することが説明されています。希望を口頭で伝えた段階と、変更内容・費用に合意した段階を分け、記録を残しておきたいところです。

提案の範囲が揃わず比較しにくい場合は、住宅会社を比べるときの確認点も参考にしてください。

残したいものが決まったら、見送る場合の暮らしも考える。採否の一覧に自分たちなりの理由を添え、見積もりと一緒に次の打合せへ持っていきましょう。

参考にした公式情報

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